「皇嗣」としてではなく……
6月18日、秋篠宮さまは石川県の輪島市と七尾市を日帰りで訪問し、能登半島地震からの復興状況を視察された。午前中には輪島港の復旧工事の現場を訪れ、地元の漁協関係者らと懇談。午後には七尾市の「のとじま水族館」を視察されたが、皇嗣の立場ではなく、あくまでも「日本動物園水族館協会の総裁」としてのご訪問だった。
実は秋篠宮さまは昨年2月14日にも、地震から間もない被災地を訪問されている。そのときも皇嗣ではなく「済生会総裁」として、金沢市の済生会金沢病院を視察された。
「実は昨年2月の時点で、両陛下はまだ被災地にいらしていませんでした。本来ならば、両陛下が最初に被災地をお見舞いするのが通例で、皇嗣の秋篠宮さまが一番乗りするなどありえない。
しかし総裁という立場であれば、『公的な活動としての訪問ではない』といった言い訳も立ちます。だからこそ訪問のたびに、さまざまなお立場を使い分けているのでしょう」(宮内庁関係者)
総裁として訪問されるのは、なにも「言い訳」のためだけではない。皇室担当記者が分析する。
「皇嗣よりも各団体の総裁のほうが、警察の警備体制もそこまで厳重にはならないうえ、報道陣の取材もそこまで負担ではない。訪問先でも小回りが利くため、秋篠宮さまとしては合理的にお考えのつもりなのでしょう。
ただし警備の人数は少なく済む反面、事前の報道もないため地元の人も気づきにくい。多くの人と触れ合う『平成流』を継承された両陛下とは、まったく真逆のスタイルですね」
ただし警備する側の負担はそこまで軽くないどころか、むしろ増しているとの声も漏れ聞こえてくる。
「秋篠宮さまはご夫妻そろって、警備に関して細かい『ご要望』があるため、現場の担当者はいつも負担が大きい。
たとえばご夫妻が前を通られるときは必ず、『無線のイヤホンとレシーバーを外して、警察官だとわからないようにせよ』と言われています。集まった人々を威圧しないよう配慮されているのでしょうが、両陛下や愛子さまのときはここまで細かくありません」(警備関係者)
平成のころは、何から何まで上皇ご夫妻の「平成流」と踏襲されていた秋篠宮ご夫妻。令和になってからは、このまま「自己流」を貫かれるのだろうか。
実は4月の万博訪問の際も、秋篠宮ご夫妻の「ご要望」によって、警備現場では大混乱が起こっていたという。続編記事『秋篠宮家の「ご要望」で警備現場が大混乱…万博ご視察のウラで起こっていた「ヤバすぎる事態」』にてレポートする。