食品に日用品、電気代、ガソリン代と、日常生活にかかわるものの物価高騰が止まりません。「節約を心がけているつもりなのに、家計のやりくりが大変……」と頭を悩ませている人は少なくないはずです。
なかでもボディブローのように日々の家計に響いているのが「食費」です。主食であるお米が約2倍に値上がりしていることとも相まって、頑張って自炊をしたり、ランチにお弁当を持参しているにもかかわらず食費は増えていく一方……という声もよく聞きます。
そこで今回は、物価高騰時代に新たに取り組みたい食費の節約テク5選をご紹介します。これまでのやり方にプラスアルファすることで、食費の増加を食い止めましょう!
その1:お米はセール時にまとめて購入する
2024年から今年にかけて「令和の米騒動」とも呼ばれるお米の値上がりと品不足が話題になっていますが、主食であるお米は、日本人の食生活にとって欠かせない食品のひとつです。
お米は通常、一度にまとめて購入する量が多いほどお得に手に入ります。2キロのパックよりも5キロや10キロのパックのほうが割安で購入できるのがそのわかりやすい例です。加えて比較的長期の保存が可能なので、セール時にまとめて購入し、保存しておくことが節約につながります。
「どこでどうやって購入するか」も大きなポイントです。まずは購入場所。業務スーパーやコストコなど、業務用の大きなパッケージ商品を数多く扱っているスーパーのほうが、一般的なスーパーより割安に購入できる可能性があります。ドン・キホーテやカインズなどのディスカウントストアやホームセンターも穴場です。
楽天やアマゾンなどのオンラインショップで業務用の大容量商品を購入するのもひとつの方法です。送料無料であれば、重いお米を持ち帰る労力もかからず便利です。加えて、せっかく買うなら、こうしたオンラインショップが年に数回やっている大規模なセールを狙いたいところ。より安く購入できる可能性がある上、ポイントも普段より多く獲得できるかもしれません。
その2:「冷凍弁当」を大量に作っておく
「外食を控えてできるだけ自炊する」「ランチに手作りのお弁当を持参する」というのは食費の節約の王道ですが、さらにもう一段節約をしたいなら、一度にまとめて大量(といっても冷凍庫に入る分に限られますが)のお弁当を作り、冷凍保存するのはいかがでしょうか。
やり方は簡単。100円ショップなどでご飯とおかず数種類が入るお弁当用のタッパを5〜10個ほど買ってきて、週末にまとめておかずをつくり、これらのタッパに詰めます。あとはしっかり冷めたところで冷凍庫に並べて保存するだけ。食べる直前に電子レンジで温めれば、ホカホカのお弁当になります。
お弁当を毎回作る場合、おかずの品数を増やそうとするとそれだけ様々な食材が必要になりますし、手間もかかりますが、一度に多くのお弁当を作れば、効率よく食材が使い回しできますし、タッパごとにおかずの組み合わせを替えておけば、気分に合わせて選ぶことができます。また、調理にかかる時間や電気・ガス代も節約できます。
その3:食材を「丸ごと」活用する
食材を無駄なく使い切ることは、食費の節約の基本です。余った食材を腐らせてしまわないように、冷蔵庫にあるものを中心に献立を考えたり、新鮮なうちに下処理をして冷凍保存したりといったことはすでに多くの人がやっているはず。
でも、そこからさらに食費の節約をしたいのであれば、「食材を使い切る」ということの定義を見直す必要がありそうです。例えば、お肉の皮や骨、野菜の皮や茎などといったこれまで捨ててしまっていたという人もいるかもしれません。でも、煮物で使った人参や大根の皮をとっておいて、細切りにしてごま油で炒め、味をつければ「根菜の皮のきんぴら」になります。
鶏皮も細く切ってフライパンでカリカリに焼き、ポン酢や小ねぎで和えればおつまみにぴったりの「鶏皮ポン酢」になります。これまでなら通常なら捨てていた部分も含めて「丸ごと」活用すれば、食費を増やすことなく品数を増やすことができます。
その4:ドレッシングや調味料は自家製で作る
調味料は、食費のムダの温床です。新たな調味料を購入したのはいいけれど、数回使っただけで賞味期限を切らしてしまうことはありませんか?
調味料を賞味期限内に最後まで使い切ることは、食費のムダを防ぐうえでの重要なポイント。でも、物価高騰時代にもう一段節約をしたいのであれば、「調味料をなるべく購入しない」ということにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
手始めに徹底したいのが、ドレッシング。塩・胡椒やビネガー、マヨネーズ、お醤油などを活用すれば、市販のドレッシングを購入しなくても様々なバリエーションの自家製ドレッシングが作れます。市販品と比べても添加物が少なく、油や糖分・塩分も自分で調整できるのでもヘルシーです。
それから「焼き肉のたれ」「ちらし寿司の素」「おでんの素」「からあげ粉」「麻婆豆腐の素」といった簡単に味付けのできる「たれ」や「調味ソース」を買わずに家にある調味料で工夫するのも食費の節約につながります。これまで習慣的に購入していたものでも、基本の調味料を組み合わせてみると、意外と簡単に代用できたりします。ミートソースなどのパスタソースも、まとめて手作りし、小分けにして冷凍しておくと様々な場面で活用できますよ。
その5:「家庭内菜園」で野菜を再収穫する
物価高騰時代の食費節約テク、最後は家庭菜園ならぬ「家庭内菜園」のススメです。「家庭内」なので、畑を借りる必要もなければ、庭やベランダがなくても大丈夫。
ご存じの方も多いと思いますが、貝割れ大根は、カットして料理に使ったあとに根元を水につけておくと再び成長し、再収穫が可能です。長ネギも根元を1〜2センチ残してカットし、水につけて日当たりのよい場所に置いておけば、新しい葉が出てきます。
意外と知られていないのがセロリです。こちらも根元を3〜5センチほど残し、日当たりのよい場所に置いておくと再収穫が可能です。貝割れ大根や長ネギに比べると時間がかかりますが、必要な分だけを切り取って使えば繰り返し収穫が可能です。
「菜園」とはちょっと違いますが、余裕があれば、自家製の漬物やヨーグルトにも挑戦してみるのもいいかもしれません。特に三五八漬けはぬか漬けと比べても手入れが簡単で、大根やきゅうり、キャベツなど余った野菜を入れておくだけで、漬物をわざわざ買わなくても、いつでも食卓に並べることが可能になります。
自家製ヨーグルトも、意外と簡単。スプーン数杯の市販のヨーグルトを種にし、温めた牛乳と混ぜ合わせるだけで出来上がります。この自家製ヨーグルトは次回にヨーグルトを作る際の種として再利用できるので、工夫をすることでヨーグルトを買う頻度を大幅に減らすことができます。
物価高騰時代の5つの食費節約テク、いかがでしたでしょうか。これまでの食費の節約テクをさらに一歩進化させて、物価高騰時代を賢く乗り切っていきましょう!