
【スナック千代子へいらっしゃい #119 我が子は先輩】
皆さんのお子さんは習い事をしていますか?
3~6歳の未就学児童と小学生の子どもを持つ親700人を対象にした習い事に関する意識調査(※)によると、63.4%が習い事をしているそう。
習い事の人気ランキングは以下の通り。
1位 水泳(41/%)
2位 学習塾(27%)
3位 ピアノ(24.9%)
4位 英会話(22%)
5位 習字(13.9%)
6位 体操・新体操(10.3%)
7位 サッカー(9.6%)
8位 そろばん(7.4%)
9位 ダンス(5.4)
10位 テニス(2.6%)
水泳が圧倒的な人気ですが、4位の英会話も約5人に1人が習っている状況。小学校で2020年から英語が教科化したことが影響していると推察されています。
さて、2児の母でイラストーレーターの横峰沙弥香さんの家庭でも、お子さんたちは習い事をしています。そして最近、子ども同じ習い事を始めた横峰さん。習い事の「先輩」である子どもたちから教えを請うなかで、子どもたちの新たな一面に気づいたのだそう。
横峰さんが子育ての切なさを、架空のスナック「スナック千代子」のピスタ千代子ママとしてつぶやく 4コマ漫画連載「スナック千代子へいらっしゃい」(毎月第1・3日曜日に配信) 。今回は、そのことにするエピソードを漫画と共にお届けします。
※株式会社バンダイが2019年6月に発表した「習い事に関する意識調査」。実査期間は2019年5月17日~19日。
#119 我が子は先輩
親子でも「人としての上下関係」はない
齢41にして空手を始めました。子どもたちの付き添いで稽古を見学すること3年、“見る専”の私がまさかプレイヤーサイドに回ることになるとは。
道場の子どもたちの保護者が次々と胴衣を着始めること自体は珍しい現象ではないため、先生から「お母さんも一緒にやってみませんか」とのお声掛けをいただいたときは驚きはしませんでしたが、私が空手を始めることなんて100%ないと確信していたのでやんわりと受け流していました。なのに、なぜ。
それは昨年末の道場の大掃除に参加した後のちょっとした納会での出来事でした。ほんのりご機嫌になった師範から再び空手のお誘いを受けたのですが、曰く「我が子が先に始めたことを親が後から始めると親子の関係性が良くなりますよ」とのこと。
親をやっていると立場上、我が子の成長のためという思いからつい強めな言葉をかけてしまうことがあります。もちろん教育のためでもあるわけですから間違ったことを言っているわけではないにしても、言い方によっては上下関係を感じさせてしまうこともあるかもしれません。
しかし胴衣を着れば、先に空手を始めた子どものほうが先輩なわけですから、当然我が子に教えを請う場面だって出てくる。そうして共に切磋琢磨していると、たとえ親と子の間でも「人としての上下関係はない」ということを子どもが理解しやすくなるのだそう。
もう、食い気味で入門しましたよね。こんな私好みのメソッドを取り入れない選択肢など絶無です。
実際に空手を始めてみると、こんなにも大変なことを3年も頑張っていた我が子に頭が上がらないですし、子どもたちそれぞれの良さを改めて発見できるなど、想像していた以上に良いことがたくさん。思い切り体を動かすこと自体も思いのほか楽しく、老後の趣味まで確保できて、いくつになっても人生が変わることはあるのだなと驚くやら嬉しいやらです。