読書調査の国際比較はむずかしい。調査対象や調査方法、質問の設計が実施機関によってまちまちだからだ。たとえば日本では「1ヶ月に何冊」で訊くのが当たり前だが、「1年に何冊」で訊く国も多い。過去1ヶ月と過去1年で訊いたら読書率にズレが出るのは想像にたやすい。そんななか、欧州国際書店連盟(EIBF)がEU共同出資プロジェクトRISE Booksellingが欧米・オセアニア19カ国、各国500人合計9500人を対象に実施した「RISE消費者行動調査書籍購入動向、読書習慣、顧客ニーズ 2023年12月」が公開された。欧米諸国に限定したものながら読書、本の購買について横で切って比較できる貴重な調査だ。電子書籍やオーディオブックについても訊いてるのだが、意外な国・地域がトップになっている。