世論を二分する大騒動
この7月に最もバズった芸能ニュースと言えば……多くの人が俳優の佐藤二朗(57)と橋本愛(30)の“騒動”を思い浮かべるだろう。
2人はフジテレビの4月期の連続ドラマ「夫婦別姓刑事」でダブル主演したが、放送終了後、撮影をめぐる中で、佐藤から橋本へのハラスメントがあったのではないかと、報道で明らかになった。
口火を切ったのは7月2日発売の「週刊文春」。タイトルは「橋本愛が号泣した佐藤二朗の爆弾ハラスメント」。リードも「トラブルの発端はフジテレビのドラマ撮影中のボディータッチだった」で始まっているように、佐藤側に非があるように読める論調だった。
この報道をフジも橋本側も追認する一方、佐藤は孤軍奮闘、自身のXで反論の投稿を繰り返す。そして、翌週の9日発売の「週刊新潮」で再び反論。そのリードは「佐藤にとって我慢ならない報道だった」で始まるように、フジ側が当初から橋本側に立ち、フジのコンプラを担当する女性弁護士から、厳しい取り調べのような聴取を受けたことを明かしている。
この新潮が発売される2日前の7日には、フジもA4版で5ページにわたる詳細な経緯を俳優名は匿名で発表している。2度目の発表であり、やや追い込まれた形となった。
世論としては、佐藤への同情論と橋本の擁護論がせめぎ合う。その土俵のSNSは百家争鳴。さらに、佐藤の告白で、フジが用意した女性弁護士への批判も繰り返された。
制作側の監督責任もある
スポーツ紙の芸能デスクが解説する。
「文春が口火を切りましたが、もともと橋本さんがドラマの番宣を欠席したことなどもあり、2人のトラブルを複数のメディアが追っていたようです。最初の文春の見出しには、爆弾ハラスメント、ボディータッチなどのワードがあり、中居正広さんや国分太一さんのように発展するのかと身構えましたが、結局はそれほどのものではありませんでした。佐藤が橋本に発した言葉が強く、フジのコンプラとしてはハラスメントとして認定せざるをえなかった。これも、中居問題の後遺症なのかもしれません。
ただ、昔から芸能界を知る人たちにとっては、先輩から後輩への提言は、愛のムチでもあり、ハラスメントとは紙一重なところもある。ようは、ドラマの撮影現場で役者同士のトラブルは日常茶飯事ともいえ、それをうまく収めるのが制作側の仕事なのでは。芸能事務所からの視点で見ると、今回はそれができなかったフジの管理、監督責任が問われても仕方ありません」
今回の一連の報道で際立つのは、橋本側はもちろん、佐藤側もフジ側も、誰もがメリットがないということだ。敢えて挙げるとすれば、身の回りの社会の中で起きるハラスメントへの問題提起くらいか。そして、2人の間で和解との話は聞こえこない。テレビ局関係者は「才能豊かな役者が、演技や表現ではない分野で、語られる状況になっているのが残念だ」と話す。
個人でのXの投稿は行き過ぎか
前出のテレビ関係者が続ける。
「そもそも、橋本さんは週刊文春で書評を担当しています。文春がダマテンで橋本さんの記事を掲載することはありえず、文芸出版社でもあるので、著者は大事にする文化があります。なので、文春が橋本さん側に傾くのは仕方ない。
これに対して佐藤さん側がライバルメディアの新潮を選択するのも王道の戦略でもありますが、いかんせん、個人でのXの投稿に行き過ぎがあったことは否めません。それほど、怒り心頭だったということなのでしょうが、事務所側がその怒りも含めてコントロールして、対処してほしかったと思いました」
佐藤の所属事務所はフロムファースト。創業者は、ジャニーズ事務所からバーニングプロダクションに郷ひろみが移籍した際、マネジメントを担当したと書けば、芸能界での立ち位置はわかると思う。創業者夫妻は鬼籍に入ったが、現在は娘が引き継ぎ、芸能界に精通している人物がバックアップしている。
落しどころは分かっているはず
対して橋本はソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)を’24年末に辞め、現在はEDENに所属する。
中堅の芸能事務所のマネジャーによると、EDENは新しい芸能事務所だという。
「蓮佛美沙子さん、久保田紗友さんと、橋本さんの3人が同時にEDENに移籍しました。社長は橋本さんの元マネージャーで、彼女との信頼関係が深い。この独立をバックアップしたのが、もともと蓮佛さんのマネジメントをしていたA氏だと言われています。A氏は元ソニーミュージックエンタテインメントのプロデューサーで、近藤真彦さんを担当していたこともあり、旧ジャニーズ事務所の副社長だった故・メリー喜多川さんの信頼が厚い人でした。一時は旧ジャニーズの幹部も務めていましたね。EDENの社長はA氏の人脈だと言われています。独立というよりは円満な分社でしょう」
郷ひろみと近藤真彦。
くしくも旧ジャニーズ事務所の看板タレントだった。つまり、佐藤と橋本の事務所は芸能界での落としどころが分かっている、流れが分かっているということでもある。
佐藤も橋本も、さまざまな芝居に対応できる貴重な役者であることに異論はあるまい。撮影現場での事実関係や真相をつきつめるのではなく、メディアも含めて、二人の今後を勘案した展開を期待したい。
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