土曜ゴールデンで鶴瓶とコンビ結成
16日、土曜ゴールデン特番で『鶴瓶孝太郎』(テレビ朝日系、18時30分~20時)が放送される。
これは「把瑠都、清水宏保、秋川雅史、カルロストシキら各界スターの気になる今を調査する」というコンセプトの特番だが、注目すべきは笑福亭鶴瓶と小泉孝太郎の冠番組であること。これまで芸人、アナウンサー、アイドル、アスリートらさまざまなタレントとMCを務めてきた鶴瓶が俳優の孝太郎とコンビを組み、しかも両者の名前を前面に打ち出した冠番組であることの意味を考えさせられる。
鶴瓶は現在74歳にして現役バリバリのトップMCであり、俳優で年齢・実績の差がある孝太郎とのコンビに違和感を覚える人もいるのではないか。
しかし、このところ孝太郎は企画会議でMCの候補として頻繁に名前があがる存在となっていた。「あまりMCのイメージがない」と思うかもしれないが、最近の実績は凄まじいものがある。
ここ3年だけをピックアップしても、『孝太郎&ちさ子 プラチナファミリー』(テレビ朝日系、火曜19時~)、『火曜の良純孝太郎』(テレビ朝日系、火曜20時~)がゴールデンタイムでレギュラー化。
さらに特番では『小泉孝太郎&ムロツヨシ 自由気ままに2人旅』(フジテレビ系)、『今田孝太郎』(フジテレビ系)、『二宮孝太郎』(TBS系)、『小泉孝太郎&かまいたちの芸能人テスト』(フジテレビ系)、『小泉孝太郎&佐藤栞里の偏愛人と旅したらスゴかった!』(フジテレビ系)、『小泉孝太郎の地元フルコース』(日本テレビ系)、『林修×小泉孝太郎の○曜サバイバル』(テレビ朝日系)、『孝太郎×カズのNIPPONチェンジャーズ』(読売テレビ・日本テレビ系)などが放送された。
「なぜ人気があるのか」疑問の声も
特筆すべきはこれらがすべて「孝太郎」の名前を前面に出した冠番組であること。これ以外でも『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます』(日本テレビ系、土曜10時30分~)や『よじごじDays』(テレビ東京系、平日15時40分~)木曜などでMCを務め、一見MCのような立ち位置の『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系、木曜20時~)にもレギュラー出演している。
某局のテレビマンはそんな孝太郎を「今や冠番組のトップ」とまで言い切っていた。事実、「芸人の冠番組が減る中で孝太郎だけが増えている」という現象が評価の高さを裏付けている。むしろ今年は連ドラのレギュラー出演がなく、俳優よりMCとしての活躍が目立っているが、いったいどんなところが評価されているのか。
孝太郎は現在47歳だが、同世代俳優が結婚し、夫や父親としての好感度を高める一方、浮いた話が少なく独身が続いている。そんな立場からクズ男キャラとしてトークを披露する機会もあり、時折ネット上に「なぜ人気があるのかわからない」「本当にファンはいるのか」などの声もあがっていた。
なぜ小泉孝太郎は冠番組の頂点に君臨しているのか。どんな層にどんな理由で人気なのか。この20年あまり業界内で見聞きしてきたことをベースにその理由を掘り下げていく。
「年上からかわいがられる」資質
前述した冠番組を見ると、『鶴瓶孝太郎』『今田孝太郎』『二宮孝太郎』『火曜の良純孝太郎』……『〇〇孝太郎』という番組名が多いことに気付いたのではないか。
これはMCコンビを組むパートナーとともに「名前を最大限に生かそう」という狙いのネーミングであり、逆に「どんな内容なのかはわからなくていい」という割り切った番組名とも言える。それだけ小泉孝太郎という名前とキャラクターが重要であり、存在そのものが評価されていることは間違いない。
また、名前表記の順番に使いやすさが表れている。『〇〇孝太郎』の名前はすべて2番目。笑福亭鶴瓶、今田耕司、二宮和也、石原良純という大物やベテランのパートナーとして選ばれていることから、制作サイドにとって2番手として起用したくなる人材なのだろう。
いずれもバラエティの技術が高いパートナーとコンビを組むため、小泉に求められているのはそこではなくイメージのよさ。
代々政治家の名家に生まれ、長男として育てられたことでにじみ出るような品の良さがあり、とりわけ家柄に注目する中高年層からの支持が厚い。それは中高年層の視聴者が多い2時間ドラマや『警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~』(テレビ東京系)で5シーズンにわたって主演を務めたことなどからもうかがえる。
実際、孝太郎を見る中高年層の視聴者は温かい。たとえるなら歌舞伎役者の一家で育った人物のように、大らかな目でその存在と成長を見守ってもらえる。さらにそれはコンビを組むMCや共演者の中高年層も同様であり、「年上からかわいがられる資質を持っている」と言っていいかもしれない。
「中高年層に強い」孝太郎の時代
そして近年、孝太郎に対するニーズが急激に増しているのは、民放各局の戦略変更によるところが大きい。
それまではスポンサー受けがいいとされる“コア層(主に13~49歳)の個人視聴率獲得”が最大の目標だったが、ここ数年で“全世代をターゲットとする個人視聴率全体の獲得”を求める方針に変わった。つまり主にターゲット年齢の上限が広がり、中高年層の重要度が増したのだが、これによって東野幸治やヒロミなどのベテランMCが再び重宝されている。
以前から中高年層に強い孝太郎へのオファーが増えるのは自然な流れであり、「時代が向いてきた」と言っていいかもしれない。2020年代に入って配信コンテンツの視聴が急速に広がったことでゴールデンタイムでも視聴率獲得がますます難しくなっていた。
特に19時台・20時台は「何をやってもうまくいかない」「誰をMCに立てても数字が取れない」などと言われがちな中、今なおリアルタイム視聴の割合が高い中高年層の支持を集める孝太郎の重要度が上がっている。
ちなみに前述した「孝太郎にあまりMCのイメージがない」と感じる人は中高年以下の世代だからではないか。もしあなたが「孝太郎の姿を見るのはドラマか『モニタリング』くらい」としたら、それは数年前の状態であり、MCとして実績を積んでいたことに気付かなかったのだろう。
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【つづきを読む】MCでオファー殺到の小泉孝太郎、「47歳独身」「ファンいない説」「クズキャラ」…起用されるほど深まる「謎の正体」