年収500万円、33歳の会社員・財前さん(仮名)は、3年連続で年150万円〜200万円、総額にして550万円を海外旅行に投じた。1泊10万円の5つ星ホテルに3泊、1杯5千円のカクテルを5杯、1回5千円の観覧車に4回搭乗とリッチな旅ができるのも、家賃・食費・水道光熱費ゼロ円の「子供部屋おじさん」だからこそ。
しかし、その絶大なる経済力に異変が起きているようだ。自身も40カ国を旅した旅行好きライター、佐藤大輝氏が迫る。
33歳・子供部屋おじさん衝撃の預金額
「実は今、僕の預金額はマイナスなんです。一応、口座には20万円くらい入ってるんですけど、渡航費の一部をボーナス払いにしてるので、実質的には30~40万円くらいマイナス……。年収におけるボーナスの割合が高い会社なので、冬のボーナスでマイナスからプラスになる計算ですが、自転車操業みたいな生活に対して“このままで大丈夫かな?”という不安を感じ始めました」
約2年前の2023年時点では、約160万円の資産(預金100万円・資産運用30万円・マイカー見積価格30万円)を保有していた財前さん。年収が500万円もあり、実家暮らしで生活費がゼロ円にも関わらず、よもやよもや家計は火の車。旅費を捻出するため、保有していたS&P500を売却するなどの対応をしてきたが、ついに預金が底をついてしまった。
「なんでこんなに早くお金がなくなったのか、正直に言うと、自分でもよくわかってないんです……。ただし100%自業自得であることは承知の上で、物価上昇率と昇給率が見合っていないことも、焼け石に水程度ですが影響はしていると思います。僕の会社は年間で4~5千円くらい昇給するんですけど、近年の物価高を考えるとトントンかマイナスです。企業は内部留保に励むのではなく、ちゃんと従業員に還元してほしいです」
財前氏の発言には“正しい”と思う点が多分に含まれているが、なぜだろう、その言葉からは“重み”が感じられない……。その理由として、やはりアラサーの財前さんのお金の使い方に“粗さ”が目立つからだろう。
「2024年にイタリアに1週間くらい渡航したんですけど、ここでのお金の使い方は少しマズかったかもしれません。具体的には、現地での滞在中に“別荘”を借りることにしたんです」
意図的に「ダブルブッキング」を発生させた豪快な理由
イタリア旅行ではローマを拠点に、水の都ヴェネツィアやピサの斜塔など、イタリアの観光名所を1人旅で巡った。しかしこれらの観光名所はローマから、高速鉄道に乗って片道2~4時間ほど移動しなければならない。せっかくだからヴェネツィアにも宿泊したいと考えた財前さんは、渡航前にヴェネツィアのホテルを予約。だがしかし、旅の拠点であるローマのホテルも同日に予約。意図的にダブルブッキングを行った。
「僕は海外旅行にスーツケースを持って行くんですけど、これを置くための場所がほしかったんです。つまりコインロッカーみたいな形で、ローマのホテルを利用しました。スーツケースを持って移動するのは大変ですからね。ヴェネツィアのホテルは“別荘”みたいな感覚です。ローマのホテルは1泊4万円くらいで、全部で7泊“予約”しました。ホテル代は全部で30万円くらいだったと記憶してます」
ちなみにイタリアと日本との往復航空券は、約30万円かかったそうだ。飛行機は「世界で最も優れた航空会社」の呼び声の高い、エミレーツ航空を利用した。中東のドバイでトランジット観光したかったこともあり、あえて直行便ではなく乗り継ぎ便を利用した財前さん。イタリアの渡航費用は、総額で100万円近くに及んだという。奇想天外な財前さんの活動に、今後も目が離せない。