テレビ番組の企画が一変する可能性
6月20日、日本テレビは、TOKIOの国分太一が複数のコンプライアンス違反により同局のテレビ番組「ザ!鉄腕!DASH!!」を降板することを伝えた。
その後、25日には、TOKIOのグループ解散が事務所公式サイトより伝えられた。直後の29日、鉄腕ダッシュは予定通り放送されたが、国分氏やTOKIO解散について触れることはなかった。
放送直後のSNSには「継続してくれてうれしい」「鉄腕ダッシュを見るとほっこりする」といった投稿がされていた。
視聴者からはTOKIOや彼らが出演する番組の存続を求める声があるなか、テレビ局関係者は渋い顔を見せている。
「2024年のはじめの松本人志の一件から、中居正広、田中圭、永野芽郁、国分太一と大物芸能人のスキャンダルが続々報じられ、テレビ局は番組運営、特にキャスティングに相当悩んでいる。これまで以上に、起用前に信用調査を行うはずです。
また、好感度が高い人を起用するというよりは、好感度が下がりにくい人、キャラとして好感度が低くても数字が取れる人のほうが起用しやすいとなっている。
(最近スキャンダルを報じられた人は)どなたも元々人気のある芸能人だっただけに、イメージを損ねると反発が大きかった。それなら、好感度が下がっても大丈夫な人のほうが安心というわけです」(テレビ局関係者)
また、企画内容についても同様に、慎重になっているという。
「TOKIOの国分の件では、番組構造にも問題があると指摘されたりして、テレビ局は企画内容に慎重になっています。
簡単に言うと、思い切った企画が通らなくなっている。コンプラ的に無難なもの、管理しやすいもの、外ロケが少ないものなどが今後増えていくでしょう」(芸能記者)
国分太一のコンプライアンス違反が起こったとされる「ザ!鉄腕!DASH!!」も外ロケを中心とするバラエティだ。
しかし、スキャンダルと番組構造には直接的な関係はないように感じる。芸能ライターの片岡亮氏によると「スタジオ収録だと一般客を入れているので、出演者が度を越した問題発言をすることは少ない」という。
「それでもこわいものはこわい。たとえば、一人の大御所と女子アナ、若手芸人を起用した番組だと一人が力を持ちやすい。かと言って、テレビはどこまでいっても出演者ありきのコンテンツだから、大御所をないがしろにするわけにもいかない。
結局、そういった番組を作らなければいいということになる。もうテレビにいてもうま味はない気がしてきた。動画配信を主流にしている制作会社に転職を考える人もちらほら出てきたくらいです」(テレビ局関係者)
時代の流れとともに、長年人気を誇っていた番組も少しずつ消えていくのかもしれない。
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