記者の取材に小林よしのりは声を荒げた!
〈人を利用するだけで、一瞬でもリスクを感じたら、忽(たちま)ち切り捨てる。そんな小狡いネズミ男こそ、人格的に問題がある。玉木に血反吐を吐かせてやるべきである〉
漫画家の小林よしのり氏がブチギレている。山尾志桜里氏の公認取り消しの件だ。
国民民主党は5月14日、山尾氏らの参院選候補の擁立を正式発表していた。すると、SNS上で山尾氏の過去の不倫問題が蒸し返され大炎上。同党は6月11日に両院議員総会を開き、一転して、山尾氏の公認取り消しを決めた。
前日に党がセッティングして、山尾氏が記者会見を開いたばかりだっただけに、その取り消し決定の過程には疑問の声が上がった。
中でも怒り心頭だったのが、小林よしのり氏だ。冒頭のように、自身のブログで同党代表の玉木雄一郎氏を「ネズミ男」とこき下ろしている。それだけではない。
〈女一人、守れなくて、国を守るなんて出来るはずがない。玉木雄一郎という小物は、女を利用するが、守る気はない。あまりに軽薄な小物だから、女を守る器量が全然ない〉
〈玉木タマキン野郎の卑怯さには腹が立ってしょうがない〉
など、玉木氏への批判が止まらないようなのである。そこで、小林氏本人を直撃。思いの丈をぶちまけてもらった。
玉木氏についてどう思っているのか尋ねると、開口一番こう語った。
「あれは本当にヤバい奴ですよ。サイコパスだわ。権力を見せつけて女を誘って、(何か批判される材料が)出てきてしまったらすぐに切ればいいと思っている。あんなトンデモナイ奴がいるんだなとビックリしますよ。
あそこ(国民民主)の女性議員たちもアレ(玉木氏)を放っておいていいんですか?突き上げなきゃダメでしょう。根っからの男尊女卑で、女はただ利用して捨てればいいとしか思ってない奴なんだから。そんな奴が権力を持つことは許されないよ」
小林が抱いた山尾の記者会見への感想
一方、小林氏は山尾氏の記者会見については一定程度、評価しているという。
「ワシは(山尾氏の)記者会見は非常に良くやったと思ってるんです。会場は不倫のことを全部洗いざらい述べないと絶対に許さないという雰囲気だったでしょう。でも、山尾さんにはお子さんがいて今、全力で育てている。
子供のことだけでなく、親や親戚などいろんな人のことを考え合わせるとなんでもかんでもは喋れないですよ。その喋ったことが、さらにいろんな人を傷つけ、憎しみの連鎖が起こっていくということもあるじゃないですか。
絶対に黙っておく、言わないということがむしろ大人の振る舞いだと思いますよ。けれども、『そこにばかり自分は居直っているわけではない』ということを伝えるために、一生懸命、頭を下げながら『すみません』と言ったわけじゃないですか」
小林氏は以前には、「山尾志桜里を総理にする会代表」を名乗り、山尾氏の政治家としての能力を高く評価してきた。また’17年当時、山尾氏の密会相手と報じられた倉持麟太郎弁護士は、小林氏が主宰するシンポジウム「ゴー宣DOJO」の「師範」を務めるなど、山尾、倉持両氏と親しい関係にある。
「山尾さんは、趣味が(国会の)議事録を読むことなんです。それで一人一人の政治家の発言の真意を探って、解説するんですよ。とんでもない人ですよ。政治に対する誠実さとか情熱が本当にすごいんですよ!」
鼻息荒く「山尾氏への愛」を語る小林氏。それだけに国民民主党の不可解な公認取り消しには我慢ならなかったようだ。特に山尾氏を守ろうとしなかった玉木氏のことは絶対に許すことができないという。
「結局は(参院選の)邪魔になるから(山尾氏を)切れという話でしょう。玉木だって、最初からこの話(過去の不倫騒動)が出てくることはわかっていたわけでしょ。そんなことがあっても全部、自分が責任を取るという覚悟で、山尾さんを政治の場に戻そうとしたんじゃなかったの?
それができないなら、『うちの党は不倫を一回でもしたらアウトです』と言わないと。そうしたら、まずは最初に玉木が辞めないといけませんがね」
身内も誰も言えなかった玉木へのまさかのアドバイス
国民民主へのいら立ちが止まらない小林氏。しかし、今はそんな国民民主と山尾氏が決裂したことで、むしろせいせいしているという。
「そもそも山尾さんが国民民主から出ると聞いたときから、『大丈夫かな?』と思っていた。嫌な予感はしていた。玉木のあの異様なまでの軽薄さ、こんな奴を信じられるのかなと思っていたが、やっぱりこういうことになってしまった。
ある意味、ワシは山尾さんと玉木の破断が来たからホッとしている。心が晴れ晴れしている。かえってこれで良かったじゃんという感じ」
そして最後に、一部メディアで「スマホ中毒」と報じられている玉木氏に「餞別」を投げつけるのだった。
「まずはスマホ捨てろ、オマエ(玉木氏のこと)の再出発はそこからだろ。(国民民主は)ガバナンスを厳しくするとか言っているが、まずはスマホをやめる。それしかない。
玉木はネットしか見ないからね。X(旧Twitter)ばっかり見て、Xが正論というか、世間の常識だと思い込んじゃってるでしょ。ワシはXとかやらないし、自分の中でもっと客観的な、世間の感覚を捉えていますよ。
Xで声が大きいのはネトウヨです。安倍晋三が集客していたネトウヨが、石破総理になって自民党から離れて、あちこちに分散して騒いでるじゃないですか。保守党とか参政党とか。その一部が玉木のところに来て、『皇位継承は絶対に男系男子じゃないといけない』と言う。それに玉木は騙される。Xしか見てないから。
男系絶対ってことは、反愛子天皇ってことですよ。そんなことにこだわっていたら、皇室が崩壊してしまう。山尾さんには政界に戻って、そこらへんをなんとかしてほしいと言っていたのだが、本当に残念です。誰かが玉木に『そういうの(SNSなど)を世間と思うな』というところから教えてやらないと」
SNSの評価を気にするあまり、山尾氏への対応が二転三転し、一部の応援団を失ってしまったかに見える玉木氏率いる国民民主党。果たして参院選までに党勢を回復することはできるのか。その鍵は、小林氏の言うように「スマホの画面の外側」にあるのかもしれない。
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