2016年からのネタをまとめてみました
年末の風物詩となったM-1グランプリ。今年も9組+敗者復活を勝ち上がった1組によるドラマティックな激闘が繰り広げられるでしょう。
01年に開催され、一時期の休止を経て今年21回目を迎える同大会。筆者は第一回大会から観ておりますが、始まった当初は「なんだかよくわからない大会が開かれるんだな……」という印象でした。それでも、当時は今ほどにはネタ番組も多くなく、かつ大阪の一部劇場では「漫才禁止令」が出されていたほどだったので、テレビで漫才を観る機会は貴重。毎年テレビの前でかぶりついて観戦するようになりました。
同時に、8月ごろから各地で行われる予選も観に行くように。時間とお金がかかりましたが、決勝を観る楽しみが何倍にも膨れ上げることを知ったため、やめられなくなってしまいました。
ふと、こう思ったのは2016年の3回戦を観終わったときのこと。
「せっかく予選から観ているんだから、記録に残しておいたほうがいいな……」
奇しくも囲碁AI「AlphaGo」が世界最高峰の囲碁棋士イ・セドルに勝ったのが2016年。これからはデータが大切になるといわれ、データサイエンティストやデータアナリストが活躍する時代が来ると盛んに叫ばれていた頃です。M-1のデータも残していけば、いつの日か「ビッグデータ」として活用されるのではないかと思ったのです。
ということで、2016年の3回戦以降、予選で各コンビがやったネタをメモし、表にするという作業を続けてまいりました。
たとえばこんなふうに。
数えること今年で10年目。よい節目なので、ここに公開いたします。たぶん4000本ぐらいあります。何の役に立つのかといわれても、答えはありません。ネタの傾向がわかるわけでもなし、ネタの名前を見たところで、どんな内容なのかわかるわけでもなし。
それでもお笑いファンの方なら「なんとなくこのネタ、覚えてるな……」(ミルクボーイの「のぼり棒」とか。あと、令和ロマンが魔人無骨だった時代とか)と思われるでしょうし、最近M-1を観始めたという方なら「このコンビが出ていたの?!」なんて驚きもあるかもしれません(アルコ&ピースとか。18年の3回戦で平子さんが突然予定とは違うネタをやって、酒井さんも観客も戸惑ったあの瞬間。懐かしいですね……)。
ということで、見てくださった方のお笑いライフが少しでもより豊かなものになることを願って、次ページから毎年分を公開いたします。
※1、タイトルは筆者が勝手につけたものです。すべては筆者の責任です。また、コンビ名、ネタ名の誤字脱字はご容赦くださいませ。
※2、各年代によってまとめ方が違っております。抜けもあるかもしれません。寛容な心でご覧いただけましたら幸いです。
※3、まとめているのは3回戦以降のネタになります。2回戦、1回戦までチェックしていたら生活がもちません。
※4、2025年版は、今年の放送が終わり次第追記いたします。
※5、2020年はコロナ禍のため、3回戦がありませんでした。
2025年 3回戦
まずは今年の3回戦から。今年は「東京会場のほうが、準々決勝に進みやすい」という噂が流れたため、来年は東京で3回戦を受けるコンビが増えるのではないか……なんて話も聞こえてきます。
※なお、今年から3回戦を通過したコンビのネタは動画にアップされなくなったため、すべてをチェックすることが出来ませんでした。東京の2回分はチケットを買って会場に足を運んだのですが、すべてを会場で観ることは難しく。記録性という意味では少し残念なことになっております。準々決勝以降は、2025年決勝が終了次第公開いたします)
2024年 3回戦~決勝
令和ロマンが二連覇を成し遂げた年ですね。2位になったバッテリィズの準決勝での爆発も記憶に新しいです。
2023年 3回戦~決勝
決勝でさや香が見せ算を披露した年ですね。予選では観なかったネタなので、「ファイナルラウンドでやるのか……」とびっくりしました。優勝は令和ロマン。
3回戦、表に詰め込み過ぎて相撲の番付の下のほうみたいになっていますが、ご容赦くださいませ。
2022年 3回戦~決勝
優勝はウエストランド。井口さんの「泣かないアナザーストーリー」も話題になりました。25年準々決勝でラパルフェによって完全再現された男性ブランコ「音符運び」もこの年です。
2021年 3回戦~決勝
コロナ禍二年目のM-1、優勝は錦鯉。40を超えた二人が結果を残したことで「ますます辞めることが難しい世界になった」とも。ランジャタイの決勝での暴れ具合や、ロングコートダディの「肉うどん」フレーズが話題になりました。
2020年 準々決勝~決勝
コロナで開催が危ぶまれてもいましたが、リモートを駆使して予選を実施。優勝はマヂカルラブリーでしたが、「ユニットコンビ」おいでやすこがが結果を出し、M-1におけるユニットブームを加速させました。
2019年 3回戦~決勝
ミルクボーイが優勝し、「最も白熱した決勝」と言われた年ですね。私は大阪の準々決勝も観に行きましたが、ミルクボーイのネタで会場の椅子が上空に発射されるぐらいウケていたことをいまでも覚えています。
長らく予選を見続けていますが、「これは間違いなく優勝だな」と予選の時点で思えたのは、この年のミルクボーイだけです(笑い飯の「鳥人」も準決勝で観て同じことを思いましたが、優勝は逃したので)。
2018年 3回戦~決勝
優勝は霜降り明星。15年から再開されたM-1は、出場資格が「芸歴15年目以上」と5年長くなったので、そのぶん「芸歴が長いコンビが優勝しやすいのでは」とも思われていました。
その固定観念をぶち破る、最年少での優勝。なお3年連続準優勝に終わった和牛もまた、M-1の歴史に大きく名前を刻んだコンビです。
2017年 3回戦~決勝
優勝はとろサーモン。和牛との激闘を覚えていらっしゃる方も多いと思います。なお、この年筆者は2回戦から和牛のネタを観る機会がありましたが、2回戦から決勝二本目まで、全てネタを変える和牛の引き出しの多さに驚愕しました(のちに和牛の二人によって「なんか、予選のネタがしっくりこなかったから変えた」という証言が飛び出たので、意図したわけではなかったことも知りましたが)。
2016年 準決勝~決勝
優勝は銀シャリ。まだ「新生M-1」の方向性が定まっていない時期でもあり、予選のチケットもとても取りやすかったことを覚えています。
以上、2016年~2025年までの「激闘の記録」でした。これからも体と時間とお金と会社が許す限り、記録の更新を続けてまいります。今後もM-1が、ファンにとっても夢の入り口でありますように。