フジテレビ11人の取締役候補の選任が可決
6月25日に有明アリーナで行われたフジ・メディア・ホールディングス(フジHD)の株主総会。中居正広氏と元フジの女性アナとのトラブル発覚以降、揺れに揺れたフジテレビの新体制が発表されることもあり、大きな注目を集めた。
大荒れも予想されたなか、会社側が用意した11人の取締役候補の選任が可決され、フジの幹部たちは胸をなでおろした。
ところが―株主総会当日の日経新聞に掲載された人物のインタビューが波紋を呼んでいる。
「これはフジに対する戦闘継続宣言ですよ」と頭を抱えながら、フジテレビの幹部が説明する。
「旧・村上ファンドの村上世彰氏の娘で、フジHDの筆頭株主である野村絢さんが登場したんです。表向きは『日本最大級の個人投資家』と言われる野村さんが投資事情について語るという趣旨でしたが、メディアにはあまり出ない彼女がわざわざ総会当日の日経に登場したのは、明らかにフジに新たなプレッシャーをかける狙いがある」
フジ側に強く釘を刺す発言
騒動以来、フジテレビに厳しい目を向けてきた野村氏。今回の総会ではフジ側の提案を蹴って別の取締役案を提示する可能性も指摘されたが、最終的には会社提案を承認。フジ側もこれに「野村さんらも納得してくれた」と安堵した。しかし、野村氏は日経の記事の最後にこんな発言を繰り出しているのだ。
〈(フジの)新しい取締役が機能していないと判断したら、臨時株主総会を開いて取締役候補の株主提案をする可能性はある〉
「要は、『今回はフジの提案を認めるが、完全に納得したわけではない』とフジ側に強く釘を刺すと同時に、フジ問題はまだ終わったわけじゃないと世間にアピールしたのでしょう」(同前)
株主総会を乗り切ってなお、大株主らににらまれ続けるフジテレビ。安息の時が訪れるのはまだ当分先のようだ。
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「週刊現代」2025年07月21日号より